資産の組み換え・有効活用-不動産経営は京都の中山竜也税理士事務所へ

資産の組み換え・有効活用

資産の組み換えとは?

資産には、現金・預金・有価証券(株式)・建物・土地など様々なものがありますが、これらを別の資産に変化(組み換え)させることを言います。

所有している資産の収益性を上げたり、節税などを目的として資産の組み換えを検討される方が多いようです。

組み換え方はいろいろ。ムリなく資産の有効活用を!

組み換えの例

自宅を売却して、立地の良いマンションを購入する。

自宅を売却する理由は、自宅の維持や近所とのお付合い(町内会など)が大変、防犯が心配、子供が将来そこに住む予定がないなど色々と考えられます。

そんな時は、立地の良いマンションの購入を検討しても良いかもしれません。
メリットとして、買い物や交通の便が良くなる、オートロックが付いているので防犯上安心、バリアフリーになっているので老後も安心などといったことが挙げられます。もし子供たちが将来そこに住むことが無くても立地が良ければすぐに売却できる可能性も高いでしょう。

将来を見据えた組み換えを行っていきましょう!

税金の面からは、自宅を売却した場合に売却益(儲け)が出ても3,000万円までは所得税がかからないようになっています。これ以外にも、自宅(マイホーム)は生活の基盤となる大切なものなので、売却した場合には様々な税法上の特例が設けられています。

土地を売却した代金で、収益性の高い不動産に買い替える。

相続税対策として新聞などでも目にする、持っている土地などの資産を収益性の高いマンションに買い替えるというものです。
土地を売却して都心のタワーマンションを購入することで、相続税を計算する際の評価が下がり相続税対策になります。必ず土地を売却しなければならないわけではなく、手持ちの現金・預金または銀行から借入をして購入することもあります。

詳細は複雑なので割愛しますが、立地条件が良いなど価格の下落しにくいものを選ぶことや適正価格以下で購入することなど注意が必要です。
また、購入したマンションを賃貸することで、一定の家賃収入を確保することも可能です。

古くなったアパートを売却し、現金・預金として保有する。

不動産を現金に換えてしまうのも一つの手です。

これは将来の相続対策などに使われることが多い方法です。売却する主な理由としては次のようなことが挙げられます。

  • 不動産のままだと相続の時に分割できない  
  • 相続税の納税資金がない
  • 老後の生活資金に不安がある
  • 現金であれば、生前贈与などを利用して計画的に相続税対策ができる
  • 不動産はすぐに売却できるとは限らない

このように不動産を所有していることが負担になる場合には、売却して現金化することも有効な資産の組み換え、有効活用の1つです。

不動産の有効活用とは?

普段使っていない不動産を、売却などをすることなく活かして利用することです。

不動産の有効活用ってどうすればいいの? 色々な方法があります!

有効活用の例

遊休地を駐車場にする

マンション建設などと比べると、費用的・時間的・気分的にも取り組みやすい方法です。
コインパーキングなどを扱っている会社にお願いすることも考えられます。

メリット

初期投資 アスファルトに線を引くことが多いですが、一番簡単なものは土地にロープを張るだけで完成です。
形状など 変形した形の土地や小さい土地でも、駐車場としてなら活用できることがあります
処分が簡単 駐車場はほぼ更地なので、建物を取り壊す必要もなく売却が容易です
すぐに収入 初期投資が少ない分、短い期間で投下資本を回収できます

デメリット

税金計算 駐車場は一軒家やマンションと異なり、固定資産税の優遇措置がありません。
さらに、相続税を計算する場合には、賃貸マンションなどであれば受けられる特典(評価減)を受けることができません。
所得税負担 駐車場経営の経費がほとんどかからないというメリットは、裏を返せば経費が少ないので所得(所得=収入-経費)が大きくなるため、所得税が課税される部分もそれだけ大きくなります。
立地に左右 どのような形態の駐車場でも、借り手がいなければ成り立ちません。近隣の状況(空き状況や相場)を事前に確認しましょう。

空き家を改装して、貸家にする

不動産を相続したけど、自分で住む予定はないし・・・という方へ!

相続した建物はどう利用したらいいですか?
という質問をよく受けます。

相続した建物に住まないのであれば売却する方法もありますが、深く考えずに売却してしまうと多額の所得税(譲渡所得)や住民税を納付しなければならない可能性があるため注意が必要です。
また、先祖代々引き継いできた土地や建物であれば、手放す(売却する)ことなく次の世代に残したいと考えるのではないでしょうか。


このような時は、少しリフォームをして貸し出すことも選択肢の1つとして検討してみましょう。
この場合、家賃収入がメリットとして挙げられますが、相続税を計算するときには特典(評価減)を受けることができるので相続税対策としても有効です。

古い建物も、風情を生かして活用する事ができます。

逆にリスクとして、貸家1つだけなので入居者がいなくなると収入が0になる、建物の老朽化とともに修繕費が必要になる、築年数の経過とともに家賃が下がる可能性がある、入居者が家賃滞納することなどが考えられます。貸家1つを不動産管理会社にお願いされる方は少ないようですが、貸し出す場合にはご自身でこれらのリスクに対応しなければならないことを忘れないでください。

ちなみに、私のいる京都では住まなくなった京町屋を古民家再生して貸家にしたり、海外からの旅行者向けにゲストハウスへ改装したりする方が増えています。


空き地に賃貸マンションを建設する

これは相続対策や一定の生活資金を確保するためにされる方が多い方法です。
空き地として所有している場合と、マンションを建設した場合の一般的なメリットとデメリットは次の通りです。

メリット

  • 働かなくても収入ができる(老後の生活資金として活用)
  • 土地の固定資産税が更地のときの1/6(一定の場合は1/3)に減少する
  • 相続税対策として有効(貸家建付地評価、小規模宅地等の評価減など)
  • 一定期間の家賃保証をしてくれる場合があるので将来の資金計画が立てやすい(建築会社や管理会社によって異なります)

デメリット

  • 不動産所得が発生するので確定申告が必要(所得税を納付する場合もあり)
  • 建物についても固定資産税がかかる
  • その他のリスク(不動産投資のページで詳しくまとめています)

このようにメリットは色々とありますがデメリットもあるため、物件の立地条件や建築後の管理条件、建築金額が適正かなど十分な検討が必要です。

最後に

不動産は金額が高額になるため、きちんとシミュレーションしたうえで組み換えや有効活用を実行できればとても効果的ですが、人から聞いただけでやってみるのはリスクが大きすぎます。

高額な不動産を活かせるかどうかは事前のプランニングで決まるといっても過言ではないため、着手して引き返せなくなる前にご相談ください。


  

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